事故

本日、私にしてはめったに起こらないこと、また決して起こしてはいけないことを私の不注意で起こしてしまいました。


私の家の側には見通しの悪い道路があります。道幅はかなり広いのですが、急な上り坂で、結構な角度のカーブになっています。

今日は、雨があがったので買い物に行こうと思い、車で家を出たのですが、何を考えていたのか方向が逆なのに気づきました。

Uターンをしようと思い、カーブのところから30メートル程行き過ぎたところに車を一旦停止させ、後方を確認、右に指示器を出し、さらに振返ってアクセルを踏みかけたところバイクのライトが視界に入ってきました。

ああ、バイクが来たなと、そのまま見ていたら、だんだん横になって滑っていきました。

私の車に驚いたという事実が、転倒していくその形状から見ても、充分伺って取ることができました。


「大丈夫ですか、怪我は?」

「膝を打ったようですが、打ち身が残るでしょうが、まあ大丈夫です」

その方はそうおっしゃいましたが、これは私に非があると思いました。

私も昔はバイクでよく転倒しました。たとえズボンの膝が破れていなくても、だいたいの察しがつきます。たぶん、4、5日は痛いだろうなと。もし膝の靭帯でも切っていたら、完治に1ヶ月はかかり、しばらく膝の屈伸はできません。

しばらくの間、その方の側に立って様子を伺っていましたが、その方は何をおっしゃるでもなく黙っていました。


「バイクの方は潰れていませんか、レバーは、ペダルは、ハンドルは、エンジンはかかりますか」
私はなぜかこんなことを喋り出していました。


「エンジンはかかります、他は、今ちょっとわかりませんが」

さらに、その方はこんなことを言いました。

「これが車との接触なら、事故ということで処理ができるんだけど。こっちの不注意もあるし、たまたま悪条件が重なったかな。」


確かに、雨上がりで路面は滑りやすい状態でした。
でも、私に非があることは事実。

バイクは125ccのスクーターでしたが、擦ったところが何箇所かあるくらいで、私の見た感じでは走行にどうということはなさそうでした。


また、私はこんなことを喋っていました。
「バイク、真っ直ぐ走るでしょうか、ハンドルが取られたりしないでしょうか、」
「さあ、、」

「ここにしばらく居ますから、少し走ってみて、具合悪かったら戻ってきてください」

なぜ私はこんなことを言うのでしょう。具合が悪かったら修理代を弁償するつもりなのか、できれば許してもらいたいのか、正直半分半分の気持ちがあったのか。
それとも、許してもらいたい気持ちが100%だったか。つまり、どこも具合が悪くなく、そのまま走り去って欲しかったのではないか。


その方は、またさっきと同じことを言いました。


「これが接触していたら、事故ということで処理ができるんだけど、正直言ってどうすればいいのか、わからない」

「私もどうしたら良いか判りません。でも、私のせいでこういう結果になったことは事実ですから、、、どうすればいいんでしょう」

「そういうお気持ちがあるのなら、それで、、、(・・・・・)」


その方は、決して何の請求も自分から申し出ることをしませんでした。ただ、迷っていらっしゃいました。それと、私の申し出を待っているような、少しですが、そんな風にも見て取れました。


もしここで私が ごめんなさい、許してください と言ってたら、きっとあきらめて去っていかれたのだと思います。


「今少しのお金しか持っていませんが、ほんと1万円のお金も持ってないのですが、あるだけを私のお詫びの気持ちとして、受け取って戴けますか」

これはなんとなく、自分でも卑怯な気がしました。やはりどこか逃げています。
ちゃんと治療代、修理代を出すつもりなら、こんなふうに言わないと思います。


実際、財布の中には千円札が数枚しかないことを知っていました。また、私の家はすぐそこにありました。


その方は、転倒直後に私がかけつけてから、終始笑みをつくろうと表情を作っていらっしゃるような方でしたが、そしてその表情のままで、5枚の千円札を受け取ってくれましたが、少し納得がいかないような、それとも私に少し悪いような気持ちがあったのでしょうか、去ってゆくバイクの後姿を見送りながら、最後まで私にはわかりませんでした。

ただ、わかっていたのは私は少し卑怯だということ。




事故を起こしたという事実を決して忘れないために、肝に銘じておくために、この文章を書きました。結果、自己分析をすることになってしまいました。
今、自己嫌悪の気持ちでいっぱいです。
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by hiruu | 2008-01-29 19:40 | 日記