鶴林寺4

No4を書かなくちゃと思っていながらついつい間が開いてしまいました。
今回は、前文で 「鶴林寺は敷居が低い」 とか 「気さくなお寺」 なんて書いたので、いったいどこがどんなふうで私がそう感じたか、ということを書こうと思います。

訪問した日はたまたま“花祭り”の日で、本堂には厨子の周りを原色の花々で飾った釈迦像が置かれ、その背後ではリズミカルなお経が唱えられていました。

(花祭り=お釈迦様の誕生を祝う法要)

納骨、納髪のために訪れた多くの人が手を合わせている中、受付のため堂内のあちこちに置かれた長机に向っている、これも多くの寺院関係者のいる中に私と友人は何の気なしにあがり込みました。

そんな本堂内をうろうろしていると、端っこの方に置かれた座敷机のところに寺院関係者らしいお爺ちゃん達が数人いて、

「これ飲んでいき、これ飲んでいき」

と手招きしてくれるので、近くに寄ってみると机の上に甘茶の入った大きなやかんが置かれていました。

紙コップで頂いたのですが、甘茶の味って、不思議ですね。
口に含んだ瞬間、

あま~~~~~~

なんですが、その甘味は一瞬のうちに消滅してしまうんです。
コーラとか甘いゼンザイなんかを食べると、その甘い感じはしばらく口の中に残ってますが、甘茶はそういうのが全然ない。あと口がとっても爽やかなんです。

きっと、コーラやゼンザイは甘味成分を舌先で感じているのに、それに比べ甘茶はほっぺたの内側で感じているんだと思います。

「これは甘茶いうて植物からとったお茶なんやで」

「甘いのにあと口が好いですね~!」

で、さっきも書きましたが、本堂には納骨などで訪れた人達が蝋燭と線香の前に正座し、手を合わせて拝んでいるんですよね。そのほとんどの人が喪服姿で。

その横で、お爺ちゃん達は足をくずし、世間話をし、私と友人もその中に加わって、いっしょにお茶を飲みました。

b0032167_0341520.jpg



「花御堂のお釈迦さんに、甘茶かけていってな」

と言われたので、お釈迦様の頭から甘茶をかけさせて頂いて本堂を後にしました。



次に宝仏殿へいくと受付のお姉ちゃんが、

「ビデオは先に見られます?20分ほどですけど」

と言うので、見せてもらうことにしました。


内容は保存されている仏像の紹介や歴史についてで、仏像鑑賞をする前だったのでおかげさまでおおいに関心を持って鑑賞することができました。しかし旧式のテレビ画面に写ったそれは、五木寛之さんの「百寺巡礼」のテレビ番組をそのまま録画したもので、途中でCMが入ったりなんかして、そしてあわててビデオを止めたのが失敗して、ちびっとだけ写っちゃった!ってもので、そんなのをそのまま“宝仏殿のビデオ上映①②③④⑤”なんて張り紙して訪れる拝観者に見せてあげているのだな、と思うとおかしくて、とても親近感を持ったのでした。

宝仏殿で最初に目を惹いたのが入り口すぐ横にあった大黒天でした。
私がそのお顔に見とれているとさっきのお姉ちゃんが、

「大黒天さん素敵でしょう~」

と言うので、私もおおいに賛同して

「うんうんうん」

と頷きました。

大黒天の横に立っていたのが千手観音像ですが、千手観音って、たくさんのお手々の上にいろんな物がのっかってるんですね。

だいたいこういう立派な像は、暗いところに安置されていて遠目にしか見ることができなかったり、また博物館で公開されてるときでもガラスケースに入れられてたりして詳しく見ることができないんですよね。

それが、お顔にキスだってできちゃうぐらいの至近距離。
小さな手の上にのっかってる小判型のが落っこちそうに思えたので、指先でツンと触ってみるとスルッと落ちてしまいました。床に落ちる寸前であわてて受け止めて、元に戻しておきましたが。

後で聞くと、数年前に数点の仏像が盗まれてしまったそうで、なんとなくもう一度
「うんうんうん」と頷きたくなってしまいました。


境内をうろうろしていると、立派な袈裟姿の方が向こうから歩いてくるので、伽藍を見るふりをしながらちらちら気にしていると目が合ってしまいました。
軽く会釈するとこっちに向って歩いてこられました。
はずかしいので、さらに伽藍を見るふりをしてると少し離れたところから

「ごゆっくりしていってくださいね」

な~~んて♪
やっぱり少しでもお話しておくんだったと後悔しています。
[PR]

by hiruu | 2006-05-17 00:37 | 日記