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あけましておめでとうございます(この2年を振り返る)

昨年、いやもうおととしになっちゃったけど書こう書こうと思っていながらそのままになっちゃってた写真などを掲載しておこうと思います。

お義母さんが米寿を迎えた一昨年、何か記念になることをと思い、私が考えたのが富士山旅行でした。
お義母さんが富士を好きだっていうことはかねてからよく聞いていたので、お元気なうちに富士の雄姿を見せてあげたい、と思ったのです。
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明るさ調整してるので昼間に見えますが、時刻は夕方です。
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こちらは部屋の窓越しに見た富士山

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夕日に輝く雄姿です。



この旅行、思いつくのは簡単なのですが、2人の息子(次男がうちの旦那)は「なんかしてやらなあかんなぁ」と言うだけでなーんもせえへんし、結局交通手段から宿泊その他、企画の全てをわたくし一人でやらせていただくことになりました。今となっては良い思い出ですが、あはは、エライメシタワ。

ま、以下記事は近い将来ご両親の介護が始まるであろう方に、何か参考になればと思います。
それとこの旅行の企画に多大なるご助言をくださった友人カンプパパ、あのときは本当にありがとうございました。義母は今でも会うたびにあのときの旅行のことを口にします。ほんとよっぽど嬉しかったんだと思います。

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高齢者を伴った旅行

問題1
移動手段で危険リスクの伴わない方法は。

・バス旅行?
高齢者向きのバス旅行ってないの?介護付きでなくってもせめて介助付きのとか。なかったらないでタラップの段差の低いバスとかさぁ。アラヘンノカヨー。

・車で行く?
10人乗りぐらいのタウンエースか何かをレンタルしたら、兄夫婦とうちの家族、孫も含めてみんなで行ける。
しかし旦那も義兄も「そんな遠距離もーよー運転せん」

・飛行機か新幹線
義母の住んでいるところから飛行場までの移動手段が問題。また神戸や大阪から飛行機乗ったところでどこで降りるのかな。だったら新幹線のほうが便利かも。


ということで、新幹線で行くことにしたのです。
といってもこのときはまだ行き先を決定していたわけでなく、富士山の見えるところ という漠然としたものでした。
ここでカンプパパに連絡。
「ねえねえ、おばあちゃんに富士山を見せてあげたいんだけど、電車の乗り継ぎとか考えたらどの辺がいいかな。」


「行動基点を三島駅にすべし。でかい富士山を見たいなら御殿場方面。そうでなければ港から船で島に渡った温泉地もお勧め。宿は○▲◇△と▽■◎○」  オオ、テンカラノオツゲ。

ここで三島駅、という企画を練る上で一番重要な点が見つかりました。
これは行動基点のみならず私の思考回路上の起点でもありました。

三島、三島。三島由紀夫の三島、関係ないけど。


ここから検索にはしる、はしる。御殿場周辺の宿やら温泉地の情報やら。


企画に数ヶ月・・・。この年(2013年)の夏休みは企画にあけくれた。旅行は11月。


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高齢者を伴った旅行

問題2
季節はいつがいいか

・春か秋
熱中症の危険もなく寒さ対策も必要ない季節。
ネット上のウェブカメラを見てみると、前年の初冠雪が11月中旬。雪の富士山はあきらめるとしても、曇りで富士の姿が望めない日が多い。ベストは極寒の季節なんだけどこればかりは運頼み。

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ホテル鐘山苑、庭園内の流れ

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日本庭園入り口を上から

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紅葉が綺麗だった。


いろいろ検索していたら、三島駅まで送迎バスをだしてくれているホテルが1件見つかった。それが鐘山苑という山梨県にあるホテル。他にも送迎バスのあるホテルはあったが、どれも在来線の最寄駅までで、義母を連れている限り乗り継ぎなどしたくないのが本音。宿泊料金はちょっと高額だったけど、お義母さんのためなら。

義兄には「かなり高いでー」と電話はした。
ついでに部屋もちょっといい部屋を独断で決定。

富士山温泉 ホテル鐘山苑  細流亭4号館


こちらの送迎バス、新幹線三島駅からホテル直行ではなく、道中にちょっとした観光地に立ち寄ってくれるのです。こういったサービスもうれしかったです。



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北口本宮富士浅間神社 こちらは行きのバスで連れて行ったもらったところ

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浅間(せんげん)神社には天然記念物の杉と桧があるんだけど、これは杉かな。

じつは、写真はあまり撮ってないのです。というのはちょっと余所見してる間にお義母さんがつまづいてこけてたりするので。景色よりもお義母さんのほうに意識がいってたかな。
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高齢者を伴った旅行

問題3
怪我をさせずに完遂するには。

車椅子を利用する。
まだ歩ける人に車椅子、というのもかわいそうですが、義母はこの旅行ではじめて車椅子に乗ったのです。
最初ははずかしがっていましたが、いっぺん乗ってしまうと

「楽でええわー」

ということでした。

このたびは、大人6人で気をつけておりましたが、2度危ない目に遭いました。

一度目は無事三島に到着してやれやれと思った頃。
だってほんとにやれやれだったのです。

順序がかなり前後しますが、まず京都駅から新幹線に乗って三島までやってきました。
ここまでで、まず義母をどうやって京都駅まで連れて行くかというのが難題でした。

だって神戸から始発に乗ったところで義母のいるところまで迎えにいってると、送迎バスの時間に間に合う新幹線に乗れないんですよ。
だったら前日に義母のお世話になっている施設近くのホテルにとまって、朝迎えにいくかと考えたんですが、
仕事の休みを余分にとらなければならなかったりするので、結局リスク覚悟で義母に頑張ってもらうことになったのです。
施設から駅までは目と鼻の先なので、そこまではいいとして、在来線一駅だけ自力で乗ってもらって京都直通の電車がくる駅のホームで待ち合わせと。

ひゃー、もうどきどきはらはら。道中つまづいて怪我でもしたらどうしようと、無事義母の姿を見たときはやれやれの心境でした。私はかなり心配性です。

で、無事新幹線に乗って、お弁当食べて、無事三島に着いて、バスの時間までトイレに連れて行ったりちょっとお茶を飲んだりして、バス乗り場まで行ったんですよ。あとはバスに乗ってしまえばお役目終わりといってもいいようなもんです。

バス停で一息つきながら、あっちこっちとうろうろしている旦那や娘達を こちらに向かっているかと気にしてきょろきょろしていたところ、危ない!という義姉の声が。

そちらを見ると、バスのタラップから落ちそうになっている義母をあわてて支えている義兄の姿が。

人の迷惑になるまいという気遣いが義母にあったのでしょう、やってきた送迎バスに自分ひとりで乗り込もうとしていた義母でした。ああ、間一髪でした。

2度目は翌日、港方面を散策していたときで、ちょっと寄りかかったつもりがそれは柱ではなく棒切れみたいなのが立てかけてあっただけっていう、なんとまあこんなとこにまぎらわしいもん置くなーと。
まあこれは怪我をするほどのことじゃなかったので良かったのですが、バスのタラップの一件は危なかったです。なにごともなく無事帰れたのはほんと幸運だったと思います。

で、車椅子ですが。
最近はどこの観光地へいっても車椅子が設置してありますよね。
義母は十分自分で歩ける人なんですが、やはりあまり距離は歩けません。大きいホテルなんかだとロビーの端から端まで歩くだけでも結構な距離があるので、危険を避けることはもちろん疲労することも考慮して、今回は存分に利用させてもらうことにしたんです。

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広い庭園を散策するときも

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エレベーターホールから部屋に戻るときも     ↑ここは部屋の入り口

アルモノハリヨウスル。

えーと、ホテルのことちょっと書きますね。
ここのホテル、敷地はもちろん建物自体もかなり大きくて、エレベーターもあっちこっちにあるしお風呂もたくさんあるしで方向音痴の私は慣れるまでにかなり時間がかかりました。土産物を買いたい義母を連れて何度も部屋からロビーを上がったり下りたりと、まあ車椅子があったからよかったのですが、毛足の長い絨毯の上は車椅子も重くて、足腰が鍛えられたのも事実。
それでも従業員の方が離れたところから見ていてくれてるなーと、ちょっと困ったそぶりでも見せようものならとんできてくれました。ありがたかったです。今でも義母が、あのときの富士山もよかったけどホテルのサービスも素晴らしかったね、と懐かしそうに言ってくれます。

ホテルとは事前に何度もメールでやりとりをしておりました。
私が米寿を迎える義母に何かしてあげたいが、イベント的なことは何をやったらいいのかよくわからない、というようなことを書いておいたせいか、食事のときにお祝いの添え書きがあったり、小さなプレゼントをもってきてくれたりと、思ってもみなかったことがありました。食事場所が大広間ではなく個室での提供だったのも、ホテル側の配慮だったのかもしれません。

この個室がまあ素晴らしくて。

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広い縁側付きの和室。プライベートガーデン?と思われるお庭も付いておりました。
写っているのはうちの家族。アホが4人。

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米寿のお祝いには金色の帽子をかぶってもらいます。 かぶっているのは義兄。

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元気よく動くアワビはちょっと不憫でしたが、「私がホームページ担当の者です」と挨拶にこられた男の方はハンサムだった。この人と何度もメールをやりとりしたんだなと感動。

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食後も従業員の方達の和太鼓演奏があったりで、楽しませてもらいました。

先ほどの広い日本庭園ですが、あちこちに休憩所があって、お茶とお菓子をいただけたり、甘酒のふるまいがあったりで、他にこういったサービスもありました。
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名前の一字からイメージして絵を描いてくれるというもの。はじめの一筆は円か四角をこちらで描くのですが、そのあとはこの方のイメージが加わります。
義母は最初はずかしがってしりごみしていましたが、孫といっしょなら、と3人で一本の筆を持って四角を描きました。

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帰ってからよく見てみると、作品のどこかに富士山が描かれているんですよね。

こちらは翌日、帰りの送迎バスが連れて行ってくれたところ。
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三島駅に到着してから在来線に一駅乗って、それからタクシーで港へ移動。こういった手順もカンプパパのおかげで実にスムーズに行きました。わたしひとりだったらとてもとても、調べることなどできなかったでしょう。

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港町で美味しいお刺身を食べてもらいたかったのでお店も厳選してたのですよね。
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人気店だけにかなり込んでおりまして、7人一度に入れず席は二手に分かれたのですが、あとでおばあちゃんが何を食べていたかと娘に聞いたところ

「おばあちゃん、お子様ランチ食べとったで」

ホテルの朝食が豪華だったので義母はお腹が空いていなかったのでしょう。ちょっと残念な気もしましたが、まあしかたないです。

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ほぇ~~~。
ちゃんと食べてねー。

これは最後にいった水門。
実は、ここまで少し距離があって、義母が疲れてしまったのですよね。
水門まで一足先に行った義姉が、こちらの車椅子の持ち出しを頼んでくれまして、義母を迎えに来てくれました。
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帰りはタクシーで駅まで行く予定でしたが、こちらの案内の女性がいっしょにバス停まで同行してくれまして、またたまたま乗った在来のバスが私たちだけの貸切状態で、運転手さんのおしゃべりがもうおもしろくって、在来バスとは思えないはしゃぎようで三島駅まで来たのでした。これもさいごのハプニングで、とっても楽しい旅行になりました。

さいごにもういちど、計画段階から協力してくれた友へ。

       ありがとー♪♪ いつか何かご馳走するねー!

by hiruu | 2015-01-07 01:53 | 日記